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- 2012/04/21 直観 〜理性と直感の統合〜
直観 〜理性と直感の統合〜
2012/04/21 Sat. 09:30:00 edit
今回は左脳系らしく、左脳のフォローを語ります。
参考記事:マインドで理解しようとしない
わかるまで前に進まない、を手放す
成功哲学や自己啓発でも、
そしてスピリチュアルでも
『直感』というものに価値を置きます。
『直感』とは、自分の感覚に素直に従うこと、
顕在意識の思考(マインド)をはたらかせずに、
何かを決めたり、行動したりすることを言います。
スピリチュアル系の人たちの間では、特に
直感というものが礼賛されている雰囲気を感じます。
日本では、メインストリームとなる
『宗教』がないため、人生に悩み、
苦しむ人たちの受け皿として、
『癒し』や『救い』という形でスピリチュアルが
ブームになり、浸透したという背景があります。
スピリチュアルとは、一つの信念体系ではなく、
宗教のようにある程度明確な教義も規律も
あるわけではありません。
つまり、それを提供する『個人』の人間性、
人格にすべてが委ねられてしまう
というところがあります。
人生の中で、何かに悩み、苦しんでいる人たちが、
スピリチュアルや占い、霊能者たちに救いや癒しを求め、
それを提供する側が、ビジネス(というよりお金儲け)
としてとらえたとき、『現実的』なことを語るよりも、
クライアントにとって聞こえのいい言葉を使った方が
都合が良かった、ということも背景にあるのかもしれません。
日本の文化背景的にも、周りとの『和』を優先し、
空気を読んで、自分を抑えて生きる人が多いため、
そうしなくてもいいんだよ、
という意味合いで、直感に従うこと、
を強調したという側面もあるのかもしれませんね。
ちょっと論点がズレますが、『癒し』や
『救い』を提供するというスピリチュアルは、
『依存』を生むことにもつながりますが、
これは、提供する側だけの問題ではないと考えています。
民主政治における大衆迎合のポピュリズムと同じで、
悩み、苦しみを抱えた人たちにも責任の一端がある
という認識をもつのは大事なことです。
完全に一方的な意味での被害者、
加害者など存在しないのです。
政治が悪いのも、不景気なのも、情報格差があるのも、
被害者意識を持ったままでは、問題をエンドレスに
生み出すだけで『解決』には近づかない、ということです。
必要なのは、『個の自立心』と、自由と責任の理解です。
直感に話を戻しましょう。
直感とは、感情・感覚的なもので、
人間特有のものというより、
動物的な本能に根ざすもの、
というニュアンスもあります。
スピリチュアル系にズレてハマる人たちは、
それまでの半生の反動からか、自己肯定感が
強くなりすぎるというか、マヒしてしまって、
直感ばかりを優先してしまう傾向もあります。
周りの人たち、スピリチュアルについて
理解のない人たちとの摩擦が生まれるのが
このパターンです。
当人は、自分の振る舞いに対して、相手が
不快に感じたり、気味悪く思うのは、相手の
問題であって自分は関係ない、ととらえます。
このとらえ方自体、『自他の分離』のパラダイム
の中にとらわれてしまっています。
相手も自分、ということは、
相手が心地よくならないのも、
自分の世界で生み出している、
ということに気づいていないのです。
自分の身体が求めるから、心が求めるから、と
直感を頼りに、自由という言葉を使って
『自分勝手』に振る舞うのは、『調和』ではないのです。
そもそも、『今』の自分の身体と心は、
過去の結果として出来上がっているものです。
『今』の自分の感覚だけに従うということ自体、
結局、過去の記憶(カルマ)に支配された生き方を
している、ということなのです。
直感は大事なものですが、万能ではないのです。
動物的な感覚である『直感』は、未来のことは
考えてくれないものなのです。
未来を考える、という能力こそ、人間だけに与えられた、
『理性』のはたらきによるものです。
人間に過去の記憶が貯えられ、
それに自由にアクセスできるのは、
その記憶を材料に、
『未来の創造』をおこなうためであり、
ここに理性のはたらきと、
マインド(顕在意識の思考)の意味があるのです。
気分のいいこと、感覚的に心地いいことばかりに
目をとらわれると、
『近くの小さな快をとって遠くの大きな苦を引き寄せる』
ということが起こります。
目先の便利さや利権に目を奪われて、
未曾有の原発事故を引き寄せてしまうのと同じです。
本当に大事なのは直感ではなく『直観』です。
『直観』とは、ものごとの本質をとらえる能力、
理性をはたらかせながら、直感によって
より良い未来の選択を行う能力です。
感覚だけで何かを選びとるのではなく、
理性の目で、選択肢を広く見渡した上で、
今の自分だけでなく、未来の自分にとっても
最善となるような選択をとれる能力です。
『いま』とは『今』のことだけをいうのではありません。
『いま』は未来も現在も過去も、すべてを包括しています。
『今』の自分にとっての最善と、
『いま』にとっての最善は異なる選択なのです。
この『直観』こそ、理性と感情、思考と感覚の統合です。
ここに、人間が生涯を通して、記憶という形で
知識というものを貯える意味があるのです。
この理性のはたらきがあるからこそ、どんな経験も
学びとなり、決してムダにはならないのです。
長くなったので、最後にまとめましょう。
大切なのは、自分自身への信頼です。
あなたの右脳(直感)は、あなたにとって
心地いいものを間違わずに選ぶ能力を持っています。
そしてあなたの左脳(理性)は、学びを続けている限り、
持っている知識を俯瞰し、あなたにとって最善の未来を
想像する能力を持っています。
生まれつき与えられたその素晴らしい能力を信頼してください。
すべてを受け容れ、器を広げることと、
恐れずに直感に従うこと、
その両輪がかみ合うことが、あなたの使命を
見出だし、それを果たすこと、つまり、
あなたにとっての幸せへとつながることなのです。
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