ゲシュタルト形成と現実化
2012/01/09 Mon. 21:29:01 edit
科学的にも証明された、初期仏教の
基本概念について語りました。
参考記事:縁起と空の理論
非常に哲学的で、難解にも思える世界観
ですが、僕は、哲学的に論じるために、
このテーマを持ち出したわけではありません。
ある意味、ここからが本番とも言えます。
近代物理学が証明した、
この宇宙の『新しい常識』。
それを理解すれば、人生というものを
大きく変えてしまうインパクトがあるのです。
前回は、『存在』というものについて
説明を進めましたが、今回はより抽象度の
高い概念といえる『現象』を扱います。
バラバラに起こっているように観える
『現象』を意識の中で結びつけ、
そこから一つの状況を認識したなら、
そして、そこに強い臨場感を持たせれば、
それは『現実』となります。
前回の記事で書いたとおり、
現実(リアリティ)とは、普遍的に存在する
『世界』や、そこで起こる様々な『現象』、
ではなく、
人間の意識が創りだす、『認識』と『臨場感』
こそが、人生における『現実』となるのです。
『認識』や『臨場感』を生み出す
人間の『意識』とは、記憶という名の
情報・知識が収められた情報空間です。
『知識』というと一般には、
勉強することで身につけるもの、
というニュアンスですが、
ここではもっと広義に、
学ぶこと全般、経験からインプット
される、あらゆる情報
と、とらえてみましょう。
たとえば、『10m先までたどり着く』
ことは、ほとんどの人にとって、十分に
『記憶』が形成されている行動です。
『10m先までたどり着く』ことに対し、
失敗を恐れるような人はまずいないでしょう。
10m先まで行くことは、ほとんどの人に
とって、容易に『想像』できることなので、
『10m先までたどり着く』
という現象は、容易に『現実化』します。
その人の意識の中に、『記憶情報』が形成されて
いるため、難なく想像でき、創造できるのです。
この『記憶情報:知識』は経験から直接
インプットされたものもあれば、何らかの
形で『学んだ』ものの場合もあるでしょう。
人間の高度に進化した意識は、
自分が直接体験したことだけでなく、
他人の経験を自分のものにすることも、
抽象度を上げて、『概念化』した
知識を創り上げることもできます。
『10m先までたどり着く』
ために必要なのは、
単に、『歩き方を知っている』という
表面的な知識(ノウハウ)ではなく、
もっと背景的な記憶情報、
どういう行動をとれば、
どういうことが起こるのか
という『経験則』の集積のようなものです。
これは、言語化されない領域の記憶情報で、
細かい、部分的な知識の集まりではなく、
全体性を持ったまとまりのある構造、
『ゲシュタルト』と呼ばれるものです。
紙の上にひらがなの『あ』という文字を
ひたすら繰り返して書き続けていくと、
『あ』ってこんな字だったっけ?
と、こんがらがってよくわからなくなる現象、
これが『ゲシュタルト崩壊』です。
紙の上に描かれた直線や曲線の集まりを、
『あ』という文字として認識できるのは、
この『ゲシュタルト』が形成されているからです。
何かの『概念』『状況』『現象』について、
意識の中で、この『ゲシュタルト』が
形成されることは、非常に大きな意味を持ちます。
苫米地英人博士の言葉を借りると、
『学習できた』とは『ゲシュタルトが形成された』
ということになります。
表面的な知識をなぞる『理解』ではなく、
全体構造、『ゲシュタルト』が形成されると、
その対象への『確信』、言葉を変えると
『臨場感』が大きく育ちます。
その『現象』が起こることが、
自分にとって『当たり前』となるのです。
引き寄せの法則で、
『どのように?』という手段が
わからなくてもよい、と言われるのは、
『ゲシュタルト』が形成されていれば、
こまかいノウハウ・手段といった
ものはどうにでもなる、
という意味なのです。
さて、ここで冒頭に書いた、
バラバラに起こっているように観える
『現象』を意識の中で結びつけ、
そこから一つの状況を認識したなら、
そして、そこに強い臨場感を持たせれば、
それは『現実』となります。
に話を戻します。
これは、そのまま『ゲシュタルト』の形成が、
『現実化』である、ということになります。
以前から何度か、知識は創造の源泉となる
ということは語ってきました。
参考記事:記憶・知識が現実を創る
書籍などから得る言語化された知識
だけではなく、経験や人との交流で
得られる、言語化されない知識、
それらをしっかりと『記憶』に
集積していくことで、
意識の中に『ゲシュタルト』を形成
できるようになるのです。
西田文郎氏のブログで本田宗一郎氏や
孫正義氏のお話が紹介されています。
自信と確信の違い?
確信=根拠のある自信
と書いていますが、この『根拠』となるもの、
それこそが、彼らの脳内に出来上がっていた
『ゲシュタルト』だと言えます。
周りの人から見れば、認識されないもの、
観えないものが、彼らには確かに観えていたのです。
それは世の中の動きに対する予測であったり、
自分のビジネスのグランドデザイン、
戦略・戦術であったり、とにかく、
彼らの中に『確信』を生むにいたる、
『成功のゲシュタルト』が形成されていた、
ということです。
単なる精神論の成功法則や
自己啓発の類ではありません。
『観えないものを観る力』というのは、
近代物理学が証明した、この宇宙の
『新しい常識』にも裏付けられる
ものだということです。
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コメント
1. 無題
こうして現実化へのプロセスを解説してもらうと
改めてこの現実は自分が創っているのだなと思います。
すべて自分がOKを出したものしか現実にならないのだから環境とか境遇に文句を言ってはダメですね。
肯定感謝はあたりまえですね。
2012/01/09 22:58 * edit *
2. Re:無題
>カズさん
コメントどうもありがとうございます^-^
この記事ネタ、前回のとかと合わせて土曜日に
だだ~っと4つくらい浮んだものの一つなんですが、
『ゲシュタルト』と結びついたのは今日だったりします。
『知識』を入れておけば、何かの拍子に
意図しないようなつながり方をする。
そういう意識の中の創造と、現実世界での創造って
メカニズム的にはきっと一緒なんだと思います。
普段からどういう『準備』ができているか、
ってことなんでしょうね。
こういう目に見えない、言語化もされない
『準備』、背景情報のことも、『天に貯える宝』
って呼べますね^-^
3. さすがですね~
ゲシュタルトという言葉を見た瞬間、
拒否反応を示したんですけど
食わず嫌いはいかん(笑)、と読んでみて、
なるほどーとうなづきました。
本当に理解しているかは?ですが、
読みながら、あっ、そうか、と
感覚的に腑に落ちた感があるので
大体掴めた気がしております。
Linear じゃなくてRelational思考の方が
理解することも、望みを現実化するのも
早い、ということを師匠が言っておられた時
感覚的に「そうだよな」と納得したものの、
その理由は曖昧なままだったのですが、
今回のゲシュタルト形成のお話を読んで
「あぁ、それでかー」とすっきりしました。
なんというか、スピ系の曖昧な事柄が
こうやって左脳的に明確に表現されてゆく
のを拝見するのは楽しいです。
ありがとうございました☆
4. ゲシュタルト
なんだか聞いたことがある…
と思ったのですが、たぶん昔やってたゲームの中だ。。
イメージだけはできるけど表現はできません(笑)
1年前に買って難しくて読めなかったクリシュナ・ムルティの『既知からの自由』という本を今やっと読んでいますが。。
こういう未知の領域に拡がっていく感覚、わくわくします。
一回、大崩壊が起こりそうです(笑)
いつもありがとうございます。
5. Re:さすがですね~
>ゆき@あむ禅さん
コメントどうもありがとうございます^-^
ゲシュタルト、言葉にしにくい概念ですもんね~。
この記事の反応の少なさが物語ってます(笑)
僕も苫米地さんの本で初めてこの辺のことを読んだ
ときは『??』ってかんじでした(笑)
要は『細かくとらえる』じゃなくて、
『大きくとらえる』『大局的に理解する』
ってことなんだと思います。
日本人は苦手とするところなのかもしれませんね。
国民性も教育システムも、『細部にこだわる』
という傾向が大きいですからね。
それはそれで、美点ではあるので、目指すところは、
『わびさび』を理解しつつ大胆に、大物になろう、
ってかんじでしょうか。ざっくりまとめすぎですね(笑)
お師匠さんの『Linear思考よりもRelational思考』
ってのにも納得です。
論理思考って、現実に起こる現象をとらえる
のには適してないんですよね。
世界はそんなに単純じゃない。。。
パラレルで多元的、もともと『準備』として
入ってる知識(記憶情報)が、なにかのきっかけで
ぱぱぱぱーっとつながってくようなイメージです。
現実の現象も同じで、複合的な『因』があって、
それらが複雑に絡まりあって『果』になってる。
『因果関係』ってシリアル(直列)でもなければ、
前後関係が固定されてる不可逆的なものでもない、
ってことなんですよね。
6. Re:ゲシュタルト
>凜さん
コメントどうもありがとうございます^-^
ムリに表現しなくとも、イメージでとらえる
だけでOKだと思いますよ♪
翻訳は左脳系にお任せください(笑)
実際、人生の成功者って感覚的にとらえられてる
だけで成功できてるわけなので。
表現するのが難しいことだからこそ、成功者の
言葉を聴いて、誰もが同じように成功できる
わけじゃないんですよね。
言葉の背景にある、言語化できない部分、
そこに込められた知識こそが『本質』なんですよね。
凛さんも、ぜひとも自我さんの中の『常識』を
大崩壊させてやってください^-^
7. こんにちわ~
わたしは横断歩道を横からみたら
ビートルズなんてのもそうですよね~
苫米地さんの本を読めば読むほど
内容がクリアにみえてきたりするのが 楽しいです
楽しいです
日々発見!
学習しながら 実践でわくわくしていきます~~
8. Re:こんにちわ~
>CHICKさん
コメントどうもありがとうございます^-^
苫米地さん、深いですよね~♪
でも、その安心感を与えるふわふわ感の背後に、
苫米地さんを忍ばせるCHICKさんも深いですね(笑)
学習&実践でわくわくしていきましょう~*^^*
9. 早速読んでみました!
「どういう行動をとれば、
どういうことが起こるのか
という『経験則』の集積のようなものです。」
これがゲシュタルト
う~む
例えばリストビルディングセミナーの
音声を何回も聞いてリスト集めの本質を知る
そして・・・
①誰に・何を伝えるのかを決める
②伝えるために、どういう手段をとるのかを決める
①と②を考えて決断して行動し続ける事で
いつかは自分の望んでいる結果が出る
ということでしょうか?
まずはセミナー音声を聞きまくって
リスト集めに対する概念を書き変えます^^¥
追伸
正直言ってまだ自分が
「誰に何を発信するべきなのか」が
まだ分からないです(汗)
最近吃音を直すための教材を
2万5000円で買ったので
ますます時間管理が難しくなってきました
今年は去年以上に
自分が「今」何をすればいいのか?
で悩んでしまいそうです
自分にしかできない発信・ビジネスとは
なんなのか・・・
悩みは深いです
10. Re:早速読んでみました!
>ネットビジネスマスター@マサユキさん
コメントどうもありがとうございます^-^
たとえば、リストビルディングセミナーの
音声を何度も聴いて、理解すべきなのは、
『リスト集めの本質』ではなく、和佐さんや
原田さんの思考回路なんです。
彼らにとって、リストとはどういう意味のもので、
ビジネスってのはどういうイメージでとらえられてるのか、
そういうことを理解しようとしてみるんです。
音声教材を通して、その発信者がどういう人間
なのか、を自分の頭の中で創り上げていくんです。
それが『人から学ぶ』ってことですね。
成功法則で言われる『成功したつもりになる』
ってのもそういうことなんですよ。
成功者がどういう思考回路をもってて、
どういう境地でいるのかを理解すれば、
同じような結果を出せるようになるんです。
ノウハウとかはその後で構わないんですよ。
自分にしかできない発信・ビジネスを知ろうと思ったら、
自分のメディアを通して、そこでつながる人たちと
ひたすら心の交流を続けてみるのが一番です。
一人で考えていても答えはなかなか出ないし、
出たとしてもそれは独りよがりのものになっちゃいます。
他人との交流を通さないと、
自分なんて定義できないんです。
そういう意味でも、リストビルディング大百科
の内容は、どんどん行動に移して実践していくのが
イイと思いますよ。
その過程で自分というものもだんだんと
明らかになってきます^-^
11. ゲシュタルト
わたしはゲシュタルトがくずれてたんだなぁと思いました。
悩み始めて、いろいろなんともならなくなり…
これまでの自我がまちがいだったと思いしりました。
また必要なのは、視点と全体をみるゲシュタルトかもしれません。
ブロックがない状態とは今は違うけど、、
今ここにいることを意識してみたら自分なりに、寒気がして、熱でそうになりました(つд`)
なんだか身体や心の底から、楽~にシンプルに生きるって感じでしょうか…?苦手みたいです。汗
今は何かしようとするより、ぼーっとするのが、いいのかな。
たくさんの記事を読ましていただいて、
わたしなりのゲシュタルトになってきていたのかも(^^)ノシ
ありがとうございます
2012/02/28 23:50 * edit *
12. Re:ゲシュタルト
>こんさん
コメントどうもありがとうございます^-^
自分の体感覚や、直感や衝動、好奇心といった、
自我を超えてやってくるもの、に対して意識を
向けてみる、ってかんじですかね。
感覚が鈍ってるというより、麻痺しちゃってる
だけなので、リハビリしてると本来の感覚が
戻ってくると思いますよ^-^
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