育てなくても人は育つ
2011/05/15 Sun. 00:00:45 edit
子どもの教育だけでなく、学生や社会人の講師の研修、
社内で人事的な仕事をしていたこともあるので、
社員への研修なんかも一時期よくやっていました。
企業の人材育成のための研修の場では、
テクニックやノウハウを教え込むことが
多いように思います。
ですが、実際のところ、『理念』と『しくみ』
さえあれば、人って勝手に『育つ』ものなんですよね。
心から共感できる素晴らしい『理念』、
企業の利益が、関わる個人の利益と直接
リンクするような魅力的な『しくみ』、
この2つがあれば、人は自発的に成長するのです。
正確には、この2つがあって、
それが理解されていること、が条件ですね。
これは、『子育て』でも同じことだと思います。
『子育て』という言葉自体に『育てないと育たない』
という有害な固定観念が込められている気がします。
親は、子どもを『育て』ようとして、
『これはしちゃダメ』とか『こうしないといけない』と、
子どもの意識の中に『制限』を植えつけていきます。
子どもは、生まれてくる時、一切の『自我(顕在意識)』を
持たないため、何の『制限(信念体系)』も持っていません。
人は、物心のつく(自我が出来上がる)6歳くらいまで、
催眠状態で過ごすそうです。
潜在意識主導で生きている、ということですね。
その間に、世界からいろいろな刺激を受け取り、
6歳までの間に、信念体系の80%が出来上がるのです。
世界からの刺激、と書きましたが、多くの子どもの場合、
一番身近な存在である両親からのインプットが、
そのほとんどを占めることになります。
6歳くらいまでの自分が、大脳辺縁系(感情の脳、潜在意識の脳)
の中に形成され、それがインナーチャイルドとなります。
このインナーチャイルドが、その人の、
その後の人生に大きな影響を与えることになります。
インナーチャイルドってのは、言い換えると、
『自我のコア』とも表現できますね。
これを大人になってから変えようとすると大変です。
自分の性格はわかっていても、なかなか変えられない、
というのは、誰しも思い当たるところが
あるのではないでしょうか。
自分という存在、自我の根っこになっているものなので、
それを変えることには大きな労力もかかるし、なにより、
変えようとすることに、大きな恐怖・不安が伴います。
なので、できれば6歳までの催眠状態の間に、
余計な制限・洗脳をしないということが大事ですね。
『育て』ようとするのではなく、『育つ』環境をつくる。
稲や作物をつくるとき、あれこれと
細かく面倒をみる必要はありませんよね。
ちゃんとした水田や畑を用意してやれば、
勝手に育っていくのです。それと同じです。
ここでも『理念』と『しくみ』が生きてきます。
生きること、人生は素晴らしいものだという『理念』。
求めたものが与えられる、人に与えれば自分にも返ってくる、
というこの世界の素晴らしい『しくみ』。
この2つのことを理解させることが、
親にできる最高の教育といえるのではないでしょうか。
それをどうやって教えたらいいのか?
親自身がそういう生き方をしていれば、
子どもはそれを見て勝手に『育つ』のです。
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コメント
1. 環境を作る手間
> 『育て』ようとするのではなく、『育つ』環境をつくる。
なるほど。個人的にはその環境を作るためには『手間』が必要だと思います。『稲や作物をつくるとき』も、雑草や病気、日照など細かく面倒をみる必要があります。勿論放っておいても育ちますが商品にはなりません。
現在の子ども達を取り巻く環境は『放っておいても良い』とは思えませんが、現在の教育がいらぬお世話をしすぎな面があることは否めません。良い環境を作って『待つ』余裕が必要ですね。
2011/05/15 08:48 * edit *
2. Re:環境を作る手間
>studio417さん
そうですね。同じ『手間』をかけるのでも
方向性が違うということですね。
部下を育てる、子どもを育てる、国民のことを考える、
どれにも当てはまりますが、要は相手に自立する
能力・可能性がある、と見ることなんでしょうね。
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